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エンジニアじゃなくなっちゃった人が何かを書くブログ

【W杯】グループ予選1周目の感想

グループリーグ、各チームの1戦目が一通り終わったので、観た試合の感想をそれぞれ3行くらいで書いておこうと思います。全体的な雑感としては、番狂わせはウルグアイ×コスタリカの1試合くらいで、他は基本的には勝つべきところが順当に勝ってるなぁという感想です。あと逆転勝ちがすごく多い。

グループA

・ブラジル×クロアチア
ネイマール主人公補正でもかかってるのか、ドリブルもシュートも何故かうまくいってましたが、オスカルは補正無しでガチで上手かったです。クロアチアは左サイドを最短距離で突くカウンターはスピードもあって良かったですが、そこしか無かったのでブラジルDFがそこを蓋すると何もできなくなってしまいました。モドリッチはよくボール散らしていたけど脅威を感じるほどではなかったし、何より右サイドの攻撃が全部スルナのところで止まってしまうのが辛かったです。

グループB

・スペイン×オランダ
オランダは「スペインには何としても勝つ」みたいな、まるで決勝戦みたいなテンションで試合してたので、スペインが圧倒されたのもある意味仕方ないかと思います。ファン・ペルシーのヘッドはもはや頭おかしいレベルでしたが、「俺はこのボールをヘディングでゴールする方法を知ってる」って感じで、まぐれじゃなく決められたので、あれが決められるならスペインDFはちょっとどうしようもなくなっちゃいます。あの点を仕方ないと割り切ればスペインDFもあそこまで崩れることは無かったと思いますが。あと、この日のオランダは走れば走るだけ報われてた(要するにボール奪えてた)ので、走り疲れが全然見られなかったです。スペインは相手に「これボール追いかけてもダメなやつや…」と思わせないと自分達のサッカーにならないので、その辺も含めて完全にオランダの試合だったかと。

グループC

・コロンビア×ギリシャ
ギリシャのDFも割りとザルでしたが、やっぱりコロンビアの攻撃が良かったです。ギリシャは早々に点取られたからか全然やる気が無かったので、この程度なら全然日本が勝てるなと思いました。まぁ、ギリシャ側も日本の1試合目を見ればたぶん「日本には勝てる」と思ってるはずなので、おあいこですが。ちなみに、日本が予選突破するにはまぁギリシャに勝つのは必須なんですが、そうなるとギリシャがその時点で予選敗退決定するので、もしかしたら最終戦では最初からやる気がない可能性があります。そうなったらコートジボワールギリシャに勝っちゃうので、コートジボワールが少なくとも2勝。よって、日本はコロンビアに勝たないと予選突破できないということになりますね。

・日本×コートジボワール
DFラインが低すぎで、さらに岡崎はカルーに引っ張られすぎで、全然コンパクトなサッカーができてなかったです。たぶんコートジボワールは意図的にDFラインを低め&両WGを高めにして全体的に間延びさせようとしてましたが、日本は完全にそれに引きずられてました。打ち合いするなら長友は裏を取られることなんて気にせず高めにポジション取ればよかったんですが、変に先制できたせいで両WGとSBの位置が低くなってしまったのが一番の敗因かと。ちなみに、長谷部とほたるんのダブルボランチは思ったより良かったです。

グループD

ウルグアイ×コスタリカ
個人的に唯一の番狂わせだと思っている試合です。ウルグアイはパスが足元足元になっていて、流動的な攻めができていなかったのであまり点が取れる臭いがしませんでした(逆にコスタリカは守備もよく走っていました)。あとキャンベルがノリノリでした。フォルランについては、「あいつはセレッソに行って世界レベルじゃなくなってしまった」とか言われると嫌だなぁと心配していましたが、普通に良かったと思います。正直前線で組み立てているのはフォルランくらいだったし、セレッソでやってる時より良かった気がします。

イングランド×イタリア
イタリアはピルロを抑えなきゃいけないっていうのは誰もが分かってるのに、それでも捕まらないピルロは流石でした。ピルロが全然守備しない分デロッシが頑張ってて、ホントこの2人は縦のポジションチェンジも含めていいバランスだなぁと。下位互換ですが、日本も遠藤+ほたるんで似たようなことがやりたいです。イングランドウェルベックが割と良かったかなってくらいで強豪っぽさはほとんど無かったです。正直予選敗退レベルですけど、ウルグアイが初戦落としたので何とも言えない。

グループE

・フランス×ホンジュラス
ホンジュラスのラフプレーが酷かったです。ボールには届かないけどフランス選手の足には届くっていう場合はほぼスライディングしてました。あと2人くらい退場しててもおかしくなかったです。なお、フランスはリベリがいませんが、ベンゼマがすごく良かったので逆にリベリ抜きで良かったのかもしれません。リベリって調子次第では完全に攻撃のテンポを悪くするだけなので。ベンゼマが今大会この調子を維持できるなら、正直リベリもジルーも要らないんじゃないか、くらいの印象でした。

グループF

・アルゼンチン×ボスニア・ヘルツェゴビナ
あいかわらずのメッシシステムでした。なんだかんだで最終的には点取ったので流石だと思いますが、かつてのバルサがやってたレベルのシステムではないので、正直このやり方だけでは強豪国とは戦えなさそうな印象でした。メッシシステムっていうのは「メッシに渡せば何とかなる」システムではなくて、「メッシが点を取れるようにその他の前線が犠牲になる」システムなので、前半の5-3-2みたいなフォーメーションだと難しい。相手が疲れてきたのもありますが、やっぱり後半イグアイン入れて4-3-3にしてからメッシが動きやすくなったかなと思います。ラベッシとかパラシオとかいくらでもFWいるんだから、やっぱりアルゼンチンは3トップをベースに考えた方が良さそうでした。

グループG

・ドイツ×ポルトガル
まぁドイツ強いよね、って試合でした。強いというか、ちゃんと点を取れるチームだなと。個人的にポルトガルのディフェンスは世界的に見ても悪くないと思っているんですが、要のペペが退場しちゃったのでその後は勝負になってなかったです。1点目のPKにしてもペペのレッドカードにしてもコエントランの負傷にしても、どちらかというとポルトガルが自滅した感は否めないけど、まぁそれでもここで得失点4点稼ぐドイツは流石というところ。ポルトガルはCロナも無理してドイツ戦出たこともあって2戦目以降も万全では戦えないだろうし、少なくとも次の試合にはペペ出れないので、かなり厳しい。

・ガーナ×アメリ
いい試合でした。開始30秒でアメリカが先制しましたが、その後は(というか実質90分)ずっとガーナのペース。ただフィニッシュの精度が低くてなかなか追いつけない中、82分にようやく追いつく。この時点でほとんどの人が「あ、これはガーナ逆転するな」と思ったと思いますが、その後まさかのアメリカが勝ち越し。あの流れの中で勝ち越せるっていうのは、正直驚きでした。流れ的には、「少なくともアメリカの勝ちはない」って流れだったのに、流れを完全に無視した試合展開も起こるんですね、面白い。で、試合自体はアメリカが勝ちましたが、個人的に総合力ではガーナが上だったと思います。SB2人ともいい攻撃してたし、ムンタリも期待通りのパフォーマンスだった。ただ最後の精度がどうも良くなかったのが残念でした。別に雑な攻撃をしていたわけではなかったんですが、気付いてみればシュート21本中枠内が8本。ただ、攻めても攻めても点が入らない流れのまま試合が終わっちゃったら2試合目まで引きずりそうで嫌ですが、1点取れたので2試合目以降に期待したいです。

グループH

・ベルギー×アルジェリア
予選1試合目は本当に逆転試合が多くて、先制したチームが勝った試合が8に対して逆転された試合が6なので、「先制した方が有利」という常識がちょっと通用していない状態になってました。理由のほとんどは偶然だと思いますが、もしかしたら、「引いて守備固めて守り切る」っていう戦術自体が今のサッカーでは通用しなくなってるのかもしれません。まぁそれは置いといて、ベルギーがどうだったかと言うと、あんまり良くなかったです。ベルギーがシードなのはちょっと過大評価かなとは思っているのですが、それを考慮しても期待以下だったかなと。前半はアザールが孤立していて、その結果ルカクも孤立していた。ヴィツェルが頑張って組み立てようとしていましたが、チームとしてアザールのフォローが全く出来ていなかったのでそこで止まってしまっていました。後半途中でフェライニが入ってきてなんかよくわからないヘディング決めましたが、スペックで無理矢理ねじ伏せた感は否めなかったので、正直いい攻撃といえる攻撃はさほど無かった印象です。個のスペック差で予選は突破できるだろうけど、チームとしてまとまって勢いに乗らないと決勝Tはきつそうかなと感じました。

まとめ

予選1試合目のベストゲームは個人的にはスペイン×オランダです。スペインが築いてきたパスサッカーが崩壊した試合で、ワールドカップっていうのはある種時代の変わり目というか、サッカーのスタンダードが変わる大会でもあるので、そういう意味でも印象的でした。まぁファン・ペルシーの頭おかしいダイビングヘッドは今のところベストゴールなので、それもありますが。次点はガーナ×アメリカかな。

終わり。