【W杯】グループ予選2周目の感想
2周目の感想です。
試合観た直後～翌日くらいの間にざっと書いてあるものをまとめて上げてあるので、
必ずしも最新情報が反映されていませんがご了承ください。
1周目の感想はこちら↓
グループA
・ブラジル×メキシコ
1試合目はネイマールが神がかってたブラジルですが、この試合では神様はメキシコ側に取られたようで、ブラジル攻めてはいたんですが結局スコアレスドローでした。まぁ最後カメルーンに勝てば予選突破だし、たぶん問題はないでしょう。ちなみに、今大会はこの試合がスコアレスドロー2つ目なので、今のところスコアレスドローが少なめの大会になってます。メキシコはブラジルに引き分けこそしましたが、結局最後のクロアチア戦で負ければ予選敗退なので、その辺メキシコ×クロアチアは熱い戦いになりそうだなぁと楽しみにしてます。個人的にはクロアチアに勝ってほしい。モドリッチ！マンジュキッチ！
グループB
・スペイン×チリ
スペイン2連敗で予選敗退とか熱い。スペインはオランダ戦よりは全然パス繋げてましたが、良い時のスペインと比べると中盤が3タッチ以上することが多かったし、何より圧倒的にダイレクトパスが少なかったように思います。あとはジエゴ・コスタっていう良いFWが手に入っちゃったせいで、中盤で十分に回さずに前線にパス入れちゃうシーンが多かった。ちょっと前までのスペインって、「中盤が仲良くパス回している中FWは仲間外れで、でも何だかんだでビジャとかトーレスが1点取る」っていうのが多かったんですが、今大会では仲間はずれになる前にジエゴ・コスタに当ててたので、まるで普通のパスサッカーでした。
グループC
・日本×ギリシャ
決定力不足という、かつての日本（というかほんの数年前までの日本）を彷彿とさせる試合でした。大久保が決定機外した時も、残念と思うと同時に、「あぁ、でも大久保ってこういうのを外す選手だったわ」と思ってたくらいです。大迫のポストはよく機能していたんですが、その後がなかなか続かなかった。特に個人的にはボランチの先発をコートジボワール戦に続いて長谷部＋ほたるん使ってきたのが「なんでなの」って感じでしたね。相手が引いてくることは想定できていたんだから、ボランチが高めの位置で比較的楽に持てるのは分かっていたはず。それなのにボランチ2人とも守備力高めで並べるとか、ちょっと消極的すぎないかなぁと。まぁ長谷部は割とよくパスも回してましたけどね、チャンスを感じるようなのはほとんどありませんでしたが。あと、日本の攻撃がいまいちだった理由としては、ザキオカさんがほとんどボールにタッチしてないっていうのがあると思います。スタッツ見てびっくりしたんですが、タッチ数が28しかない。これは57分から出てきた香川と同じなので、如何に少ないかが分かると思います。確かに岡崎ってタッチ数多い選手ではありませんが、ボールがほとんど岡崎のところまで繋がっていないということでもあるので、岡崎のタッチがこんなに少ないようでは点取れないのも納得です。
グループD
・ウルグアイ×イングランド
ウルグアイが勝ち切ってイングランドは予選敗退が決まりましたが、まぁ戦術的にもウルグアイの方が良かったし、順当かなと思います。というかイングランドのサッカーって戦術も何もないんだよなぁ。「サイド走ってクロスあげてシュート」ってだけで、まるでマンUです。その点ウルグアイはカバーニがちゃんと守備してジェラードを潰し、アレヴァロ・リアスがルーニーを潰すっていうのを徹底していたので、イングランドはビルドアップらしいビルドアップをなかなかできず、DFラインから単純に外に出して、グレン・ジョンソンが個人技で頑張るっていう形でしか攻めれていなかった。特にカバーニがすごく効いてましたね。ほんといいFWです。ただ、ここまでのウルグアイの2試合を観てると守備力の低さがちょっと酷いので、このチームは堅守速攻とかではなく、カウンターで殴り合うサッカーだなぁと感じています。
グループE
・フランス×スイス
フランスが勢いなのか実力なのかわからないけどスイスを完全に圧倒した試合でした。マテュイディとシソコの両サイドハーフがボール奪いまくってたので、スイスとしてはどこで組み立てればいいのか分からないような状態でしたね。スイスの2得点も、1点目はベンゼマが壁の仕事を放棄してボール避けたからだし、2点目も気が抜けてただけっぽかったので、崩されて点を取られた感じは全くなかったです。それにしてもフランス、今のところ2試合とも盤石な勝ち方してるので、もしかしたら今大会爆発してるのかもしれない。ちなみにベンゼマはこの試合では、アシスト・PK失敗・ゴール・壁の仕事放棄・終了間際の幻のゴールと、5つもの豊富なネタを提供していて、実に乗ってる感じでした。
グループF
・ナイジェリア×ボスニア・ヘルツェゴビナ
ボスニアはとにかくジェコにボール繋いで決めてもらうっていう攻め方でした。で、そのやり方自体は決して悪くなくて先制点も奪いかけたんですが、誤審でオフサイド判定されて幻のゴールに。あれはユニホームが緑色で芝と同化してたナイジェリアの作戦勝ちですね。対するナイジェリアも攻撃としては単調で、右サイドからスピードで勝負しかける形が多かったです。もしかしたら気温と湿度の問題でボスニア側が走れなくなることを見越した作戦なのかもしれませんが、「アフリカらしくない組織的なサッカーでアフリカ王者になった」と言われているナイジェリアにしては全然組織的ではなかったです。
グループG
・ドイツ×ガーナ
最初から最後まで攻守が目まぐるしく変わって、スピーディで面白い試合でした。前半まで0−0だったけど、後半になってラームがポジション高めに取れるようになった瞬間ドイツが先制。ただ直後にガーナが取り返して、さらに勝ち越し。追いつきたいドイツがクローゼ投入すると、そのクローゼが棚ぼたみたいな点を決めて追いつく。その後も最後まで両チーム攻め抜いていて、「勝ち点1でOK」みたいな雰囲気が全くなかったです。それにしてもガーナ、ドイツの守備陣相手に個人技で勝負できるってほんとにすごい。ギャンとかA・アユーとかはドイツのDF陣と十二分に戦えてて、タレント多いなぁと。あと、ガーナ側で言うとGKが良いですね。2点取られちゃってますが、ドイツのミドルを弾かずにキャッチするシーンが何回かあって、ああいうのをキャッチしてくれるとDFとしてはすごく助かるはずです。個人的にガーナの試合は面白いのでぜひ決勝T行ってほしいんですが、次のポルトガル戦にムンタリが出れないのがつらい…。
・ポルトガル×アメリカ
ペペとコエントランがいなくてDFボロボロになるかなと思ってましたが、思ってたよりはマシでした。ただ1点目のビューティフルミドルはある意味仕方ないとしても、2点目はDFがサボってオフサイド取り損ねてるので、あれは駄目でしたね。ポルトガルは攻撃も単調で、Cロナが不調なのもあって前半はナニの個人技くらいしか突破口無かったし、前線に3人いるくせにカウンターもさほど迫力もありませんでした。ちなみにポルトガルのつらいところって実はDFの負傷だけじゃなくて、トップできる人がどんどん負傷してることにもあるんですよね。1試合目でウーゴ・アウメイダが負傷してるし、この試合でも16分に早々にボスティガを負傷交代してる。トップが力不足だと両WGを高めにしておきたくなりますが、高めにすると当然相手SBが上がった時に簡単にサイドで数的優位を作られちゃうので、そもそも守備がままならないという。この試合でもそこを簡単に使われてるシーンが何度かあり、なかなかうまくチームが機能できていない印象でした。
グループH
・ベルギー×ロシア
前半は互角、後半の途中まではロシアペース、途中からベルギーペースで最終的にはベルギーが1点とって勝利という試合でした。前半は初戦に続いてアザールが孤立してましたね。その結果案の定ルカクも何もできないという感じ。1試合目と同じです。ただ、後半の後半になるとだんだんアザールがいい感じに攻撃を組み立てられるようになってきて、最後はオリギへの完璧なアシストもできたので、これを機に次節以降はアザールが本来の力を発揮できるといいなと思います。なお、アザールが輝きだした頃にはルカクは交代していたので、ルカクは今大会まだ本来の動きができていません。予選の内に1点とって調子を取り戻せないと、ルカクが使い物にならない状態での決勝Tはきついですね。ちなみに、後半の前半はしばらくロシアのペースが続きましたが、この間、ベルギーの選手がびっくりするくらい歩いてて、「いやいや流石にまだチーム全体で足が止まってしまう時間ではないでしょう」と思ってたら、後半の後半になってまた走り出したので、解説の言う通り、もしかしてあそこでペース落としたのって作戦だったのかな？
まとめ
2試合目も良い試合が多かったです。ドイツ×ガーナなんてタイプが違うチーム同士がスピーディに殴り合っててめちゃくちゃおもしろかったですし、あとはやっぱりスペイン×チリかな。コンパクトなサッカーをやりたい国同士の試合なのに、スペインは自分たちががやりたいことをチリにやられてて、やりたいことをやれるかどうかは単純な技術力の勝負じゃないんだなと感じました。なお、現状個人的に一番面白いグループはグループGです。ドイツ×アメリカは最終戦引き分けで両チーム予選突破できるので、ガーナとしてはその試合が決着ついてくれることを祈るしかないです。ただ、今大会リスクを冒さないみたいな戦い方してると足下救われると思うので、ドイツ×アメリカもある程度普通に攻めあう試合になるだろうなとは思いますが。
終わり。
