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16bit!

エンジニアじゃなくなっちゃった人が何かを書くブログ

【チラ裏】裁量労働制って要するに各々が好きなペースで働ける仕組みではないかと

http://www.flickr.com/photos/90336565@N00/3076501061
photo by sneeu

今日は6/10なので労働の日ですね。知らないけど。
というわけで先月あたりから僕のGunosyを賑わせている残業代ゼロ法案もとい裁量労働制について、
思ったことをざっと書きます。
正直チラ裏レベルです。
雑記ですらないのでタグもチラ裏にしました。

自分は新卒で就職してからずっと今の会社で、裁量労働制で働いてます。
見なし残業代を月30~40時間分くらい貰ってて、大体実際の残業時間もそんなもんです。

裁量労働のいい所は遅く来るとか早く帰るとかを自分でコントロールできる点で、
さらに言えば「今日めっちゃ働くから明日は早く帰るね」とかを自分でコントロールできる点です。
これによって、午前中に美容院行ってから出社するとか、
「ライブがあるので今日は5時に帰ります」とかが可能になります。素晴らしい。

逆に悪い点は、ぶら下がり社員が発生しやすくなる点です。
もちろん昇進とかそういうのは成果ベースで決まると思うので、ぶら下がってると出世はできないのですが、それでも既にある程度の給料をもらってて、それがほぼ保証されてるような状況で裁量労働を導入すると、ぶら下がる人は必ず発生します。

上記はどちらかというと経営者にとっての悪い点で、
従業員にとっての悪い点というと、見なし残業時間以上に残業しても残業代が発生しないということです。
で、これが残業大好きな日本のサラリーマン達(と、その配偶者)から批判を浴びている、
らしいです。

ちなみに、これが問題になるような状況は、「どんなに頑張ってもその見なし残業時間以内には終わらない」ような仕事を、恒常的に振られ続け、それに対して「できません」と言えないような場合です。
適切な量の仕事を振られている、または無茶な仕事に「無茶です」と言える限りは問題にはなりません。
よって問題は結局ブラック企業をどうするのん?という問題であって、「残業代がなくなる⇒すなわち悪」ではないはずです*1

日本の企業って、「お金が欲しければ残業すれば良い」がなんか常識みたいになってます。
だから同じ成果を出すのに長い時間をかけた方が、短い時間で終わらせちゃうよりも短期的には得で、
さらに酷いことに、「残業してる⇒頑張ってる⇒評価がよくなる」という意味不明な風潮まであるせいで、
長期的にも残業する方が得になっています。
だからみんな頑張れば5時間でできるようなことを10時間かけてダラダラやったりする。

これが個人的に悲劇だと思っていまして、何が悲劇かと言うと、
従業員がより自分が得をするために残業するという選択を取る以上、経営者は残業代を加味した上でちょうど適正給与になるように基本給を設定するしかなくなる。
したがって残業したくない人(さっさと終わらせてさっさと帰りたい人)も残業しないと適正給与が貰えないので、仕方なく残業する。
という双方にとって嫌なところでゲーム理論*2的に均衡しちゃってることがです。

ただまぁ個人的には全従業員を裁量労働制にしてしまうのは良くないと思います。
1つは、裁量労働の成果が時間でいうところの何時間分に相当しているのかを図れる状態にしておかないと、
経営者はいくらでも「成果が低い」と言うことができてしまうからです。
また、もう1つは、裁量労働というのは結局のところ成果主義なので、
自分の成果に自分で責任を持てるという人にしかできないからです。
自分の成果が良くなかったことを、環境とか上司とか部下のせいにしたい人は、裁量労働できません。
そして当然ですが全員がそういう人なわけないので、全員を裁量労働にするとおそらく半数以上が不幸になります。

同じ100の成果を出すのに10時間かかる人と5時間かかる人がいたとして、
裁量労働は5時間かかる人のための制度です。
そう言われると10時間かかる人が不満を言いそうですが、10時間かかる人は別にこれまでと変わりません。
10時間働いてこれまで通りの成果を上げ、これまで通りに給料をもらえば良いです。

むしろ5時間の人はこれまで意味もなく10時間働かされるという不遇を受けてきたわけなので、
今までおかしかったものが正しい状態になるだけです。

ちなみに、5時間で100の成果を上げられる人が10時間働くと200の成果を出せるかと言うと、
必ずしもそうではないと思っています。
成果を上げるにはソシャゲーでいうところのスタミナみたいなものが必要で、
5時間の人は100の成果を上げた時点でスタミナが無くなってます。
10時間の人が10時間かけて消費するスタミナを5時間で消費してるってことです。
なのでそういう人が5時間以上働くことはホントに無駄なんですよね。

なんかだらだらと書いてしまいましたが、要するにここまでのまとめは、
人それぞれ得意な働き方、得意な時間の使い方があるにも関わらず、これまでの制度では一番のんびり働く人に合わせて均一の制度が作られていた。
裁量労働はこの問題を解決して、それぞれが一番得意な時間配分で仕事できるようにする制度です。
ってことでしょうか。
必ずメリットはあるので、ブラック企業助長とかいう見当外れなことを言ってないで、
それはそれで問題としては認識して解決すればいいと思います。
ブラック企業の規制と裁量労働制の導入は両立できるので。

ちなみに今まで長時間労働が均一的に適用されてたのは、これが管理としては一番楽だし平等だから。
ただ、ITがどうのとは言いませんが、昔よりも今の方が社員の勤務体系や勤務時間を管理するのはだいぶ楽になったし、そろそろ「時間はみんなに平等だから、みんな同じ時間働いて同じ給料もらう。これが一番平等」みたいな考え方は止めたらいいと思います。
裁量労働入れたら、ブラックが蔓延らない限り、今までサボりながらわざとゆっくり仕事してた人達がさっさと帰れるようになってリア充しはじめます。
ただ、それを「あいつ早く帰ってるのに同じ給料もらって、しかもリア充してるずるい」とか思っちゃ駄目です。
そもそも学生のころは、テスト勉強全然してない人が100点とったってずるいとは思わなかったはずだし。

世の中には自分より要領がいい人はほぼ確実にいるので、そんな人にいちいちずるいとか思ってたキリがないです。
それよりも、裁量労働になれば今と同じ給料貰いながら早く帰るチャンスが自分にも発生するんだから、
自分が受け取るメリットが他人のメリットより小さいからと言って、全員のメリットをゼロにして「平等」とか言うのはやめにしましょう。


終わり。

*1:そもそも裁量労働制とってる会社は厚労省から普通の会社より厳しめに労働時間を調査されるので、むしろブラック少なくなるかもしれません

*2:ゲーム理論といえばノゲ面白いですね